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「箱の家」
難波和彦
AXIS vol.62
1997 冬
『21世紀住居図鑑』
背景情報・予備知識 敷地、法規制 ローコスト住宅 木造2階建て、延べ面積120‡u、建蔽率50%いっぱいに建てられた、ほとんど極限に近いローコスト住宅。 木造、延べ面積、建蔽率、ローコスト、住宅 「箱の家1」
難波和彦

住宅特集
08/1995
設計条件 施主の生活 家族構成(夫婦と子供三人)  夫婦と子供3人(男2人、女1人)のための住宅である。   「箱の家1」
難波和彦

住宅特集
08/1995
背景情報・予備知識 引用 テオドール・アドルノの『ミニマ・モラリア』    
  外観 単純な直方体の箱 外観は単純な直方体の箱で目立った特色はない。 外観、箱   周辺環境 住宅地 敷地は、杉並区高円寺南の古くからの住宅地に位置している。   記事タイトル
『立体最小限住居・再考』
建築家の思考
−住宅設計論
住まいの快適さについて 物理的環境と住み手の相互作用にある 住まいの快適さは、物理的環境から一方的にもたらされるのではない。 住まい、快適、物理的環境
世間の評価 高い評価 どこをととっても「普通」以上の何かを見いだすことは難しい。にもかかわらず、世評はすこぶる高い。   建築の描写・説明 平面形 9×9mの正方形 平面は9m×9mの正方形で、南側を屋根と袖壁に囲まれた奥行き1.8mのテラスとしている。 平面、正方形、屋根、袖壁、テラス、南側   それは物理的環境と住み手との緊張をはらんだ相互作用のなかにあるのだということを、再度確認しておきたいと思う。  
 建築の専門誌だけでなく、一般誌にもすでに何回も取り上げられている。 建築、専門誌、一般誌 テラス 開口部と道路をつなぐ、外気・視線にたいするスクリーン 柱列のあるテラスは、道路側に開かれた大きな開口部と、前面道路や向かいの庭の緑とをやわらかくつなぎ、同時に、外部からの光、風、雨、そして道行く人びとの視線に対して、ほどよいスクリーンとなっている。 柱列、テラス、開口部、やわらかく、つなぐ、光、風、雨、視線、スクリーン 背景情報・予備知識 立体最小限住居 1950 池辺陽の立体最小限住居と「箱の家」 今回の「箱の家」を設計しているあいだは、いつもこの「立体最小限住居」が頭から離れなかった。 立体最小限住居
建築に対する
評価
小型でも大きさを感じさせる 小型でも大きさを感じさせる 小型であることを悲観しているところがない。この住宅の人気の秘密の第一の因もそこにある。 住宅 居間を中心とするオープンな空間 お互いの気配が感じ取れる一体感 居間を中心とする約100‡uのオープンな立体空間は、設計当初からの主要コンセプトであり、どこにいてもお互いの気配が感じ取れる一体感をつくり出している。 居間、オープン、立体空間、一体感 寸法システムと一体の室内空間 その理由は、その極限的に切り詰められた寸法システムと、吹抜けを利用した完全に一体の室内空間にあった。 寸法システム、吹抜け、一体の室内空間
構成の美しさ 正方形平面、モデュールの厳守 9×9mの正方形の平面は、南北に明快に二分されている。唯一、居間の窓側1階部分だけは柱が省かれ、丈の高い梁が渡されているが、それ以外は1.8m×3.6mのモデュールが厳守されている。 平面、居間、窓、柱、梁、モデュール 平面計画 単純明快なプラン また、家族関係の図式をそのまま落とし込んだ単純明快なプランは、シンプルな形態と材料の統一を可能にした。 家族関係、プラン、シンプル 1950年代の一体的空間 畳から椅子への生活様式の再編 池辺や増沢の最小限住居をはじめとする1950年代の一連の小住宅は、それまでの畳を中心とする生活様式を解体し、近代的な椅子式の生活様式に再編成することをめざしていた。 小住宅、畳、生活様式、近代的
コスト削減、天井高 コスト削減のため天井高はごく低く押さえられている。 コスト、天井 シンプルな形態と材料の統一 形態、材料、統一 機能分化へ向かう一体的空間 したがって、これらの小住宅に共通して見られる一体的な空間は、機能分化に向けての出発点であった。 一体的な空間、機能分化
連続性を持つ構成 吹き抜けを介してほとんど一室空間といえるほどの連続性を持った構成 吹き抜け、一室空間、連続性、構成 空間の記述 空間に透明性を与える これらの条件は、空間に透明性を与えるとともに、 空間、透明性、 現代の住居デザインのありかた nLDKの解体 しかしながら、現代のnLDKの解体は、何か新しい制度や空間システムへと向かうような解体ではない。 nLDK、空間システム
ステレオタイプとしてのデザイン ステレオタイプとしての質 この杉並の住宅が、建築家の関心を呼び、ほぼ同型の住宅の設計が数個も進行しているほど一般の人の反応も強いことの第三の因は、小住宅のステレオタイプとして認知される質を持っているからだ。 住宅、建築家、小住宅、ステレオタイプ 経済性 ローコスト対策 一方では厳しい経済的な課題への解決策ともなっている。 経済的 現代社会の認識・批判 最低限の機能分化を探す一体空間 したがって現代の住居デザインのテーマは、こうした生活と空間の不確定な関係をできるだけ限定しないような、最低限の機能分化を探し出すことにあるのではないか。 住居デザイン、生活、空間、
基本的な性能を保つコスト配分(設備) 充分な断熱、居間は温水床暖房で、フローリングは最上質のものという風に、基本的な性能の高さを保つためにコスト配分がなされている。 断熱、居間、フローリング、コスト、性能   建築の描写・説明 コスト削減と空間性能 ローコスト この二つの住宅は、いずれもきわめてローコストである。 住宅、ローコスト
引き戸の多用、大きな開口部、縁側状のテラス モデュールの徹底、居間のガラス窓をはじめとする引き戸の多用、腰壁を配した大きな開口部、いろりを思わせる2畳分の正方形テーブル、南面平入り、深い軒、1間幅の縁側状のテラス。 モデュール、居間、ガラス、窓、引き戸、腰壁、開口部、いろり、軒、縁側、テラス しかし決して空間性能を犠牲にしてはいない。 空間、性能
伝統的な和室を意識させる空間 これらの相乗効果によって均整のとれた、重心の低い、伝統的な和室を意識させる空間が生まれている。 伝統、和室、空間、均整 設備の工夫 床暖房、天井裏の断熱材 吹抜け部分には床暖房を組み込み、床、外壁、天井裏にはすべて100mm厚の断熱材を入れ、夏季の換気と冬季の結露防止のための通気層を取っている。 吹抜け、床暖房、断熱材、換気、結露、通気層
限られたスペースの中での使い勝手 1,2階で共用と個室の厳密な機能分化がなされていたり、玄関に充分な収納棚が確保されていたり、ぎりぎりのスペースの中で台所や風呂場の使い勝手が充分に考慮されている 機能、玄関、スペース、台所、風呂場 仕上げ メンテナンスフリーの仕上げ 外壁は中空セメント板、鉄部は亜鉛ドブづけメッキ仕上げとして、メンテナンス・フリーを図っている。 外壁、中空セメント板、仕上げ、メンテナンス
シンプルな平面、形態 平面と形態の双方を支配している魔法のようなシンプリシティ。 平面、形態、シンプリシティ 直射日光を遮る 深い庇は夏の直射日光を遮り、冬の日光を導き入れる。 庇、日光
ライフスタイルと住宅の一貫性 住み手のライフスタイルが見える住宅 もうひとつ第4の因を上げると、住み手のライフスタイルが器である住宅を通してハッキリと見通せること。 ライフスタイル、器、住宅 テラス コンクリートテラスでの熱負荷の軽減 コンクリートのテラスは冬季の昼間の太陽熱を蓄熱し、夜間に放熱して巨大なガラス窓の熱負荷を軽減する。 コンクリート、テラス、蓄熱、放熱、熱負荷、ガラス窓
ディテール、プランニング、材料の選択での一貫性 ディテール、プランニング、材料、どれをとっても、その選択ないし決定には一貫したポリシーがある。 ディテール、プランニング、材料 容積を抑え、外装面積を減らす 容積を最小限に抑える こうした空間性能を実現するには、さまざまな条件を整理する必要があった。まず第一は、容積を最小限に抑えたことである。 空間、性能、容積
誰にでも住みやすい家ではない ステレオタイプと言っても、どのようなライフスタイルも具合良くおさまってしまうような、歯止めのないやわな普遍性を意味するものでは、もちろんないことを、誤解の起きないようにつけ加えておこう。 ステレオタイプ、ライフスタイル、普遍性 正方形の平面、階高を抑える 平面はできるだけ正方形に近づけ、階高を抑えて、外装の面積をできる限り削減した。 正方形、平面、階高、外装
  吹き抜けを取る、のびのびとした内部空間をつくる 吹抜けを取ったのは、通常よりも高い天井の空間を確保して、それ以外の部屋の天井高を抑えるとともに、風通しのよいのびのびとした内部空間をつくるためである。 吹抜け、風通し、内部空間
構法の単純化 モデュールによる仕上げの効率化、標準化 第二の条件は、構法の単純化である。  
スパンは1.8m×1.8をモデュールとして、仕上げパネルの割付を効率化し、構造材の種類をできるかぎり標準化した。 スパン、モデュール、仕上げパネル、構造材
空間構成の単純化 間仕切りを減らす そして第三の条件は、空間構成の単純化である。 空間、構成
室内の間仕切りをいかに少なくするか 室内、間仕切り
個室がない、アルコブ 子供たちの個室はなく、すべて半開放的なベッドアルコブになっている。 個室、半開放的、ベッドアルコブ
プライバシーよりもコミュニケーション それ(プライバシー)よりも、間仕切りのない住まいの中で交わされる、無意識の空間的コミュニケーションを大切にしたいと考えたのである。 間仕切り、プライバシー、空間的、コミュニケーション、
建築家の思考
−将来への展望
これからの住宅デザインのテーマ 開放的な住居 今後、住まいはどこまで開放的になれるだろうか。過度に機能分化した住空間はどこまで解体され、流動的になり得るだろうか。 住まい、開放的、住空間、流動的、解体
都市空間に対して開く そしてそれはどこまで都市空間に対して開放的になりうるだろうか。 都市空間