非建築専門雑誌の記述 | 建築専門雑誌の記述 | |||||||||||
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形式 | 記述対象 | 要約 | 形式 | 記述対象 | 要約 | |||||||
「余白の家」 AXIS vol. 66 冬 1998 『21世紀住居図鑑』 |
背景情報・予備知識 | 郊外住宅地としての「田園都市」 | E. ハワード の「田園都市」 職住近接の自立都市 |
「余白の家」 横河健 『玄関のない住宅とコモンスペース』 住宅特集 |
建築家の思考 −住宅設計論 |
家族のあり方 と建築 |
玄関のない住宅 | 家族のあり方について建築がこたえられることとして何が可能か?そして、その延長として内と外とのつながり、自然の風、木漏れ日のある屋外の生活、そんな内と外との関係を考えていて、デッキが建物と建物のあいだに大きく位置するようになってから、たまたま玄関がなくてもよいのではいか?と思い始めたことによるのである。 | 家族、建築、内、外、つながり、自然、屋外、デッキ、建物、玄関 | |||
郊外住宅地としての「田園都市」 | 社会と家族の関係 | 内と外との関係とは、単に屋内に対する屋外ということだけではなく、外側の社会に対する内側の家族との関係でもある。 | 社会、内側、家族、関係 | |||||||||
1980年代の田園都市 | 高度消費システムが住宅に行き渡った時代 | 設計のプロセス | 設計の決定要素 | 土地のポテンシャルとクライアント | ||||||||
設計条件 | 周辺環境 | 郊外住宅地 | 施主についての記述 | 家族構成 | ||||||||
建築の描写・説明 | 外観 | 大小2つの台形の箱 | 装飾を廃したコンクリート打ち放しの箱だが、かといって、強烈に個性を主張するのでもなく、大小二つの台形の箱が品よくたたずんでいる。 | 装飾、コンクリート打ち放し、箱 | 施主の要望 | 独立した大人4人の共同体 | ||||||
玄関 | 玄関がない | ところが、この家には玄関がない。 | 玄関、家 | 計画 | コンセプトの明確化 | 4人の生活の中で日常的に使われるスペースと大人として独立した時間の確保を期待する子供のスペースとを切り離していった。 | 生活、スペース | |||||
平面形 | 台形の間のデッキ | 正方形を斜めに切って生まれる台形をそれぞれ平面形にしたようなふたつの箱の間に、2m幅の木製デッキが張られているだけだ。 | 木製デッキ | 建築の描写・説明 | 平面形 | 矩形を2分割、間にデッキ | 約8m四方の矩形は斜めに切断され、2mの間隔をもって左右に引き離された。 | 矩形、切断され、引き離された | ||||
デッキ | デッキから直接中に入る | このデッキからガラスの引き戸を開けて居室に直接入ることになる。 | デッキ、ガラスの引き戸、居室 | デッキ | 主室とつながっているデッキ | そこに現れた、主室の床と連続する半屋外のデッキは、家族の共有する「余白」である。 | 主室、床、連続、半屋外、デッキ、余白 | |||||
パーゴラになっている | デッキの上は一部を除いて屋根のないパーゴラ。 | デッキ、屋根、パーゴラ | 玄関を消去した余白 | つまり玄関を消去した余白、広い意味で全体が玄関ともいえる。 | 玄関、 | |||||||
小さな箱の行き来はデッキのみで行う | 二人の大学生の息子さん達の部屋が配された小さな箱を行き来するには、このデッキを渡るしかない。 | デッキ | 建築家の思考 −設計思想 |
建築家の主張 | 空間テリトリー | 空間テリトリーの操作は、平面と立面が同時にリンクして成り立っている。 | 空間テリトリー、形態、分節、空間、余白、平面、立面 | |||||
建築の評価 | 商品化住宅との比較 | 便利さからは遠い | 商品化住宅の便利さからはほど遠いといえるかもしれない。 | 商品化住宅 | 形態と余白の空間 | つまり形態が決定されるということは、同時に余白の空間に作用することになる。 | 形態、余白、空間 | |||||
建築の描写・説明 | 空間構成 | ワンボックス的でシステマティック | それぞれの箱はワンボックス的な扱いで、収納スペースも極めてシステマティック。しかも明快さが単調さとはならない。 | 箱、収納スペース、 | 内と外の接点 | 形態的要素と分節される支配面積、支配されるテリトリー空間の関係は、家族の内なる秩序による。 | 形態的要素、分節、支配面積、テリトリー空間 | |||||
トップライト | トップライトからの光と影 | トップライトからの光、その影、あるいは台形の空間がつくるシークエンスの変化。 | トップライト、光、 | 建築家の思考 −将来への展望 |
玄関とライフスタイルについて | 玄関は社会との接点 | 玄関とは社会との接点、社会との窓口である。 | 玄関、社会 | ||||
台形の空間 | シークエンスの変化 | 空間、シークエンス、変化 | しかし現在社会的秩序としての形式でしかない | しかし通常玄関とは社会的秩序としての形式の現れでしかないものではないのか?いや、だからいらない、必要がないというわけではなく、玄関の持つ意味をひもといていけば、現在の社会とのかかわりとして、求めるライフスタイルとの整合が保てるのではないかと思えたのだ。 | 玄関、意味性、現代、社会、ライフスタイル | |||||||
外気の心地よさ | デッキからの外気が心地よい | 何より、ほぼ全面ガラス張りとなっているデッキ側からの光の変化、風の流れが心地よい。 | ガラス張り、光、風 | 社会との接点としてのコモンスペース | つまり、一般解としてどんな家族にも適用できると思っているわけではないが、この空間を玄関の代用品としてとらえるのではなく、社会に開かれた窓口として、同時に住居建築の第三のスペースとしてとらえれば、家族にとって新たなコモンスペースを生み出したと言えるのではないか? | 一般解、家族、空間、玄関、社会、住居建築、コモンスペース | ||||||
施主についての記述 | 住まい手の生活 | 洗練されたくらしぶり | 現代のライフスタイルとの整合 | とするならば、現在の多くの人たちのライフスタイルとも整合していくのではないか?とも思えてくるのである。 | ライフスタイル | |||||||
不便さを受け容れる | ||||||||||||
この家での生活 | ||||||||||||
建築の評価 | 設計者の言葉の引用 | 余白 | この余白は、社会が浸透してくる広義の玄関で、家族のための縁側でもある。 | 余白、社会、玄関、縁側 | ||||||||
現代家族についての考察 | そして横河さんは「個」の優位性が唱えられる時代における「家族という制度にとっての新しいコモンテリトリー」といったことを記している。 | 個、家族、コモンテリトリー、 | ||||||||||
歴史に見る「余白」のスペース | 日本の民家 | たしかに、日本の民家には、縁側、土間、軒下といったあいまいな余白がそんざいしており、そこが社会と家族の、家族どうしの住みこなしの場」となっていたといえる。 | 民家、縁側、土間、軒下、あいまい | |||||||||
ヨーロッパの中世都市との違い | ||||||||||||
施主についての記述 | 住まい手の生活 | 住まい手の生活 |