非建築専門雑誌の記述 | 建築専門雑誌の記述 | 建築専門雑誌の記述 | |||||||||||||||||
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「H」 青木淳 記事タイトル 『動線体という発想』 AXIS vol. 80 7・8/2000 |
背景情報・予備知識 | 事務所の状態 | 3年前 | 「H」 青木淳 住宅特集 05/1994 |
設計条件 | アクセス | 海辺の町 | 「H」は東京から特急で1時間半ほどの海辺の町にある。 | 海辺、町 | 「H」 青木淳 『動線体としての生活』 住宅特集08/1997 |
建築家の思考 −住宅設計論 |
生活の捉え方 | 機能によって生活を分割する | どのように生活をとらえればよいだろうか。現在の所、そのもっとも優勢なとらえ方が、「分割する」である。たとえば、くつろぐ、食べる、眠る、と生活を機能ごとに切り分けて考える。そして「分割されたもの」が生活の各要素として登録される。 | 生活、機能、分割、生活の要素 | ||||
建築家の思考 -コンセプト |
設計コンセプト | 生活空間 | 施主についての記述 | 施主の生活 | 田舎の生活 | 別の言い方をすれば、生活はそれら「分割されたもの」の総和によって構成される。 | |||||||||||||
建築家の思考 -住宅設計論 |
設計者の意図と実生活の行動のギャップ | 「動線体」の解説と「H」の類似 | 当時青木が「動線体」というものを意識していたかは定かではないが、彼自身による「動線体」の解説と、「H」に向けられた設計趣旨との間には多くの類似点を見ることができる。 | 「動線体」 | 設計条件 | 敷地 | 急斜面の敷地 | 敷地は急な斜面にある。 | 敷地、斜面 | 具体的な作品 | ひとつの生活を分割する | たとえばミース・ファン・デル・ローエの「ファンズワース邸」である。 | ミース・ファン・デル・ローエ、「ファンズワース邸」 | ||||||
設計者の意図と実生活の行動のギャップ | しかし、設計者が意図するような目的を住み手がどれほど考えているかといえば、実生活ではそれほど考えていないのが現実です。 | 目的、隅手、生活 | 周辺環境 | 海が見える | 要素どうしをつなぐ | これに対して、ル・コルビュジェが「チャンディガール」で試みたのは、主に後者の課題である。 | ル・コルビュジェ、「チャンディガール」 | ||||||||||||
「動線体」という空間 | 目的のない空間で流動的で不定型な生活に対応する | ならば、あえて目的を持たない空間をつくることで、流動的で不定型な生活に対応する方が、どれだけリアリティがあるだろうかと思うんです。 | 目的、空間、流動的、不定型、生活、リアリティ | 建築家の思考 -設計コンセプト |
設計の主旨 | 海を眺めるシーン | それならば、海を眺めるいくつかのシーンをひとつの建物の中で共存させたらどうだろう。 | 海、眺める、建物、共存 | 近代的な思考に対する青木の「生活」のモデル | 「意図をもって行動する」という人間像への批判 | |||||||||
廊下の例(自由度を容認する場所であってよい) | 廊下というのは、目的どうしを繋ぐだけでなく、一方でそうした自由度を容認する場所であってもいい。 | 廊下、目的、繋ぐ、自由度、場所 | 建築の描写・説明 | 空間構成 | 明るく開放的な場所と薄暗がりの場所の対照 | このことが、明るく開放的な「夫人の領域」や「サンルーム」と、その奥の少し引っ込んだ薄暗がりの場所、つまり「玄関ホール」や「浴室」を対比的に設けることに現れる。 | 明るい、開放的、領域、サンルーム、薄暗がり、玄関ホール、浴室、対比 | 行動と行動の狭間に生活の中心がある | |||||||||||
それを生活の場に持ち込みたいということで、『動線体』という言葉を使っています」。 | 生活、場、「動線体」 | 明るい領域越しの海の眺めが生まれる。 | 「目的なくまずは動き回る」人間像 | ||||||||||||||||
建築の描写・説明 | 空間構成 | 全部が廊下のような空間 | 夫人の領域 | 外にいるかのような開放感 | そうした夫人の生活が、まるで外にいるかのような開放感をもって行えるのが「夫人の領域」である。 | 生活、外、開放感、「夫人の領域」 | 「生活の型」という仮説 | さまざまな要件を整理し秩序だてて、そこでの「生活の型」を仮説として立てる。 | 「生活の型」 | ||||||||||
建築家の思考 -住宅設計論 |
設計時に重視すること | 場の質、空気 | そのときに何を重要視するかというと、その場の質、あるいはその場に流れている空気なんです。 | 場、質、空気 | 空間構成 | 夫人の領域を中心としたひとつながりの空間 | 崖が部屋のなかを突っ切って続くように外と連続する。 | その空間 | そしてその仮説がどんな空間を生み出していくのか検証する。 | 空間 | |||||||||
別の質を持った空気に変える | 僕はその空気を建築だからこそ可能な方法で、別の質を持った空気に変えることを目指しています」。 | 空気、建築 | 建物全体はこの「夫人の領域」を中心として、そこと何となく分節されながらもつながっていく「ワンルーム」である。 | 建物、領域、分節、ワンルーム、 | 空間の形の特異性 | しかし、どうしてもそういうプロセスだけでは決定できない部分が残る。 | プロセス | ||||||||||||
独立した寝室・居間はいらない | 独立した寝室はいらない。 | 寝室 | 建築家の思考 −設計コンセプト |
「H」にあっては「夫人の領域」。 | 領域 | ||||||||||||||
居間はいらない。 | 居間 | なぜあんなに細長いのか。 | 細長い | ||||||||||||||||
ひとつながりでありながら様々な過ごし方のできること | それよりむしろ視覚的なつながりのある「ひとつながりの空間」でありながら、しかし別々のまたさまざまな居方ができること。 | 視覚的、つながり、空間 | それらの空間が持っているプロポーションは、「気持ちがよい」住宅になれた目で見れば、たぶん奇妙に映る。 | 空間、プロポーション、住宅 | |||||||||||||||
建築家の思考 −住宅設計論 |
青木の人間像から生まれる空間 | 僕にはこのことが「目的なくまずは動きまわる」という人間像あるいは生活像に係わるひとつの試みであるように思えている。 | 動き回る、生活像、人間像 | ||||||||||||||||
「動線体」としての生活 | それらの細長い空間は、日常的な用語でいえば「廊下」であり、「トンネル」である。 | 空間、廊下、トンネル | |||||||||||||||||
動線ならばそれがつなぐべき「目的となっている行動」の場所をもっているは | 動線、目的 | ||||||||||||||||||
生活をある行動からある行動へと移行しているその状態そのもの、あるいはその運動体なのではないか。 | 生活、行動、移行、運動体 |
非建築専門雑誌の記述 | 建築専門雑誌の記述 | |||||||||||
表示 | 構成 | 原文より抽出した部分 | キーワード | 表示 | 構成 | キーフレーズ | キーワード | |||||
形式 | 記述対象 | 要約 | 形式 | 記述対象 | 要約 | |||||||
「森の家」 杉千春+高橋真奈美 プラネットワークス 編集企画/『木の力 明快な木構造の家』 confort #37 08/1999 |
設計条件 | 周辺環境 | 八ヶ岳の麓 | 「森の家」 杉千春+高橋真奈美 プラネットワークス 住宅特集 06/1999 |
施主についての記述 | 新築の背景 | 八ヶ岳の麓に住む | |||||
建築の評価 | 外観 | 箱の形の外観 | 一見なんの変哲もないように見える箱の形の住宅には、実はたくさんのアイデアがつまっているのだ。 | 箱、住宅、形 | 都会の生活基盤の危うさ | |||||||
設計の主旨 | 使い勝手の追求とは対極にある | 誤解を恐れずに言うなら、暮らしやすさとか、使い勝手の良さとか、そういうものを追求した住まいとは対極にある家である。 | 使い勝手、暮らしやすた、住まい、家 | 建築の描写・説明 | 敷地 | 南斜面の敷地 | 敷地は、南北に約20m東西約40mの土地で、八ヶ岳が釜無川に向かうなだらかな南斜面にある。 | なだらかな南斜面 | ||||
トンネル状の建物を木造で | 設計条件 | 周辺環境 | 森、田園風景 | |||||||||
施主と建築家の共同 | 新しいシステムに挑戦する建築家と、それを理解してくれる施主が共同で一つの住宅を建てる | システム、建築家、施主、住宅 | 八ヶ岳と四季 | |||||||||
建築の描写・説明 | 構造 | 角断面のトンネル状のもの | 植生 | |||||||||
空間のイメージ | ベーシックな箱、大らかに領域を示すイメージ | 「ベーシックな箱にしたい。それも空間を切り取って囲い込むような物ではなくて、大らかに領域をサインするようなイメージ」 | 箱、空間、領域、サイン、イメージ | 施主についての記述 | 施主の要望 | 自然が共にある生活 | ここでの生活は、常に自然と共にある。 | 生活、自然 | ||||
構造 | 構造の素材(エンジニアリングウッド) | 寒冷地対策、仕事場、屋内の車庫 | それを前提に求められた住宅の機能は、寒冷地対策と仕事場、屋内の車庫である。 | 住宅、機能、寒冷地対策、車庫 | ||||||||
部材の接合 | 耐久性 | そして、建築としての耐久性に優れていることが要求された。 | 耐久性、建築 | |||||||||
構成 | 自由な壁面 | 壁に耐力を持たせずに済むということは、外界と内部を隔てるものが限りなく自由になるということだ。 | 壁、耐力、外界、内部、隔てる、自由 | 施主の生活 | 制限されない暮らし | |||||||
骨と皮膜の構成 | 分離された骨(柱梁)と皮膜(壁)によって構成するというのも重要なテーマの一つである。 | 骨(柱梁)、皮膜(壁)、構成 | 建築の描写・説明 | 空間イメージ | 単純なトンネル状の空間 | 最適な空間としてイメージされたのは、こうした必要条件も未確定要素もすべてそっくり覆ってしまう単純なトンネル状の空間だった。 | 空間、イメージ、覆う、単純なトンネル状の空間 | |||||
壁はどのような材料でもよい | 「皮膜は外の気候的条件をカバーするためだけのもの。カーテンウォール状に壁がつけばいいという考えだったので、それがガラスであろうとルーバーであろうと、また将来どう変わっていこうと構わないわけです。骨組みがしっかりしていればそれでいい」 | 気候、カーテンウォール、壁、ガラス、ルーバー、骨組み | 構造 | 連続するラーメンフレーム | 集成材による間口5.55m×高さ5.6mのラーメン・フレームを、桁行1.97mピッチで連続させ、全長約20mのトンネル状の架構を設定する。 | 集成材、間口、ラーメン・フレーム、桁、架構、トンネル状 | ||||||
将来への変化にも対応 | まわりが変化していっても骨組みだけがずーっと残っていくというイメージだ。 | 骨組み | 部材の接合 | 基本部材は89mm×302mmのパララムを挟み込んで剛接合する。 | 部材、パララム、剛接合 | |||||||
施主についての記述 | 施主の感想 | 日本家屋との類似 | このイメージ先行の超現代的な住宅を果たして小林さんはどう思っているかというと、「空間が自由につながるようになっているところは昔の日本家屋と同じ。土間の真ん中に板の間があって、縁側のようでもあるし」と淡々と語る。 | 住宅、空間、自由、つながる、日本家屋、土間、板の間、縁側 | 剛性の確保 | 桁行方向は屋根面の母屋で緊結し、全体の剛性は端部スパンに設けたスチールパイプのブレースによっている。 | 屋根、母屋、スパン、ブレース | |||||
生活を楽しむ | 内部空間構成 | 吹抜け、二層の内部構成 | 内部の構成は西側3スパンのみ2層とし、あとの7スパンを吹抜けの空間としている。 | 構成、内部、スパン、吹き抜け、空間 | ||||||||
建築の評価 | 空間の記述 | 陽光の美しさ、視界の美しさ | 東の大開口部から注ぐ朝の陽光の美しさ、ガランとした空間に流れる空気、いろんな場所から違った角度で開ける視界のおもしろさ。 | 大開口部、空間、空気、視界 | 2層部分 | 車庫、仕事場 | ||||||
住まいとしてみることと建築としてみること | 住まいとしてみると施主のオリジナル | 住まいとしてみると小林さんのためのオリジナルなんだけど、それを構成する方法は規格化されていて非常にシステマティックである | 住まい、オリジナル、構成、規格化、システマティック | 吹き抜け部分 | 暗室、厨房、(個室)、板の間 | 2層部分は車庫と仕事場、吹抜け部分には、暗室と厨房を組み込んだ個室と囲炉裏のある板の間を中央に配置した。 | 車庫、仕事場、暗室、厨房、個室、囲炉裏、板の間、配置 | |||||
規格化されてシステマティックな方法をとる | バス、サニタリー | トンネルからはみ出す配置 | バス、サニタリーはRCの箱に納め、トンネル状の空間から南側にはみ出すかたちで配置している。 | バス、サニタリー、RC、箱、空間、トンネル | ||||||||
外壁 | 桁行方向の外壁仕上げ | 連続するラーメンのフレームに対して、桁行方向の外壁は基本的に、柱ごとにある亜鉛メッキのT形鋼に木製のパネルを取りつけた。 | フレーム、桁、外壁、柱、T形鋼 | |||||||||
内部と外部の連続 | 内部と外部の融合、開口部 | そしてこの空間が内部であると同時に外部空間の延長とするために南側の下部と北側の一部を大きく開放できるようにしている。 | 空間、内部、外部空間 | |||||||||
折戸による内部と外部の連続 | 妻側はfixガラス+スチール折戸の開口部で、すべて折りたたむことによって内部と外部がスムーズに連続する。 | 妻側、fixガラス、スチール折戸、開口部、内部、外部、連続 | ||||||||||
建築家の思考 -設計コンセプト |
建築のイメージ | 架構と機能 | トンネル状の架構とそこに配された機能を詰め込んだ箱。単純に構成された空間は、自然の変化を受けて、それ自体もまたさまざまな表情を見せる。 | トンネル状、架構、機能、箱 | ||||||||
建築家の意図 | 自然の変化を受けて変化する | 単純、空間、自然、変化 |