Micro Flying Robot Laboratory

共振型羽ばたき翼に関する研究

 昆虫の羽ばたき運動は、機体軸まわりの回転運動であるフラッピング運動と、 翼のスパン軸まわりの回転運動であるフェザリング運動に分けられます。 これらの2つの運動をうまく組み合わせることで、昆虫は様々な飛行を実現しています。 この2種類の羽ばたき運動を超小型ロボットで実現するには、 それぞれの運動に対してモータを1つずつ配置して制御する方法が考えられます。 しかしこの方法では、モータの数が増えることや、ギアやクランクなどの複雑な駆動機構が必要になることにより、 ロボット全体の重量増加が問題になってきます。 本研究室ではこれらの問題を解決する方法として、「共振型羽ばたき翼」を提案しました。

図1.共振型羽ばたき翼の推力測定
動画(WMV形式-1.4MB)

 「共振型羽ばたき翼」は、翼の共振現象を利用することで、 翼の根元に小さな振動を与えるだけで、 自動的にフラッピング運動とフェザリング運動を実現することができます。 図1は共振型羽ばたき翼の根元を60Hzで加振したときの振動の様子を、 ストロボを使って高速度撮影したものです。翼根には±10度のフラッピング振動を与えているだけにも係わらず、 大きなフラッピング運動と大きなフェザリング運動が発生しています。 このとき1枚の共振型羽ばたき翼で、下向きに約24gfの推力を発生させることができました。


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