授業内容
第2回 コンピュータのシステム
2.1 コンピュータのシステム
コンピュータは、正確な指示をしなければ動かないただの高価な箱です。そして、入出力装置を通じて指令を出し、CPU
( Central Processing Unit
)がそれを受け主記憶装置の中にあるプログラムやデータを受け取り処理を行い、入出力装置を通じて回答を我々に返すと言う仕組みを持った箱です。
2.2 オペレーティングシステム(OS:Operating
System)
基本ソフトウェアとかシステムソフトウェアともいい、コンピュータ上で各種のアプリケーション(またはソフトウェア)を実行するために必要なソフトウェアのことを言います。
OSの基本的な役割は次のようになります。
(1)制御プログラム(狭義のOS)
各種管理(ジョブ、タスク、データ、記憶、運用、障害、通信、入出力)に関しハードウェアを制御する役割のソフトウェアです。
(2)サービスプログラム(広義のOS)
ユーティリティソフトとも言い、ファイル変換、テキストエディタ、分類/併合、整列等、ソフトウェア開発を容易にするための各種サービスを提供するソフトウェアです。
(3)言語処理プログラム(広義のOS)
コンパイラ、インタプリタ、ジェネレータ、アセンブラ等、プログラム言語を用いて開発したプログラムをそのOS上で実行するために必要となるソフトウェアです。
OSの機能と目的
2.2(1)で挙げた機能が、OSには求められます。
コンピュータが行う仕事は、視点によって人間から見たものとコンピュータから見たものに分けることができます。ジョブ(Job:仕事)管理はそのうち、人間から見た仕事量の管理と言えます。命令ごとに仕事の単位化を行い内部の作業にそれを振り分ける機能と理解すればいいでしょう。タスク(Task:仕事)管理は、コンピュータから見た仕事量の管理と言えます。プロセス管理ともいい、タスクの生成、実行、待機、消滅と言った状態を司るものになります。
2.3 CPU ( Central Processing Unit )
CPU(Central Processing
Unit)は、演算を行う演算論理装置ALU(Arithmetic Logic
Unit)、コンピュータの装置(入力、出力、記憶、演算〉 の全般的な制御を行う制御装置、CPU内部にあって一時的に命令を記憶しておくレジスタから構成されています。
1つの基盤の上に1つのCPUを載せるシングルコア・チップが一般的でしたが、2006年以降WindowsVistaの登場に合わせた高速処理の必要性から1つの基盤の上に2つのCPUコアを載せるデュアルコアCPUへの移行が進みつつあります。そのメリットは、処理の高速化とそれに伴う発熱の問題解消の面で特に意味があるといえます。
---挿入図作成中---
2.4 メモリ
メモリはCPUがプログラムやデータを読みに行く場所(装置)になります。そのメモリは大きく、
RAM(Random Access Memory ):ラムと
ROM(Read Only Memory):ロムに分けることができます。
RAMは電源を切ると内容が消えてしまう揮発性であり、読み書きともに可能なメモリといえます。
RAMはまた、二つに分けることができます。
ひとつはDRAM(Dynamic Random Access Memory
):ディーラムであり、大容量で安価ですが、アクセス速度が遅いという特長があり、主記憶装置に使われています。記憶内容を消さないように一定間隔で再書き込み(リフレッシュ)が必要という性格も持っています。
もうひとつのSRAM(Static Random Access Memory
):エスラムは常に電流を流し続け、DRAMに比べ容量が少なく消費電力も大きいという面があるものの処理速度が高速であるという特長を持っています。こちらは高価であるため、主にキャッシュメモリ(Cache
Memorry)に使われています。
<例題> キャッシュメモリのアクセス時間が50ナノ秒、主記憶装置のアクセス時間が500ナノ秒、ヒット率が0.85のときCPUの平均メモリアクセス時間は何ナノ秒か?→ナノとは?
一方ROMは、基本的に読み出し専用なっています。