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2-1 対照資料分析データ

資料の見方

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 対象資料とした住宅作品を建築専門雑誌と非建築専門雑誌間で比較するため、同じ住宅について書かれている建築専門雑誌と非建築専門雑誌二つの記事を横に並べて文章の展開・内容を分類し、記事中で使われる用語を抽出した。
 表は下図のとおりになる。
 
非建築専門雑誌の記述
専門雑誌の記述
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文章の構成
文中の言葉
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文章の構成
文中の言葉
形式
記述対象
要約
キーフレーズ
キーワード
形式
記述対象
要約
キーフレーズ
キーワード
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分析の定義
表示:
 その記事の雑誌名・号数・記事タイトル、掲載された住宅作品名、設計者を表示した
形式:
住宅記事の全文を読み、文章のある部分が何について記述しているのかを、9つの形式で定義したもの。


形式の定義 

1 「背景情報・予備知識」:
説明されている住宅の背景的な知識、設計者に関する予備知識に関する部分。
例:  「青木淳の初期の作品「H」では・・・」など、
住宅の歴史的・文化的背景、設計者の過去の作品やそれにたいする評価

2 「設計条件」:
その住宅の敷地や周辺環境に関する部分。
例:  「旗状の敷地」「3間×3間の狭小敷地」「自然の残る環境」など、
敷地の形状、敷地面積、周辺環境に関する部分

3 「施主についての記述」:
住み手の立場からの記述部分。
例:  「二世帯住宅を要望された」「もともとは建築家に依頼する予定はなかった」など、
住み手の家族構成、依頼の背景、住宅に対する要望、その住宅での過ごし方

4 「現代社会の認識・批判」:
一般的な社会現象・情勢の認識やそれに対する批評的視点からの記述部分。
例: 「現代における核家族の崩壊」など

5 「設計プロセス」:
設計者が設計をする経過を記述したもの。
例:  「配置図から設計を始めた」など

6 「施工プロセス」
 住宅を施工する経過を記述したもの。
例:  「基礎工事は地形をいかし」など

7 「建築の描写・説明」:
 住宅の外観・間取り・空間構成・仕上げ・構造などについて記述してある部分。
 例:  「伝統構法による設計」「バーベキューテーブルのある外部空間」など

8 「建築家の思考」:
取り上げられている住宅の設計コンセプト、設計者独自の住宅設計論、設計者が自分の住宅設計論や設計した住宅の未来の展望を語った部分。
例:  「無限定な空間の骨格がつくれないであろうか」など

9 「建築の評価」:
取り上げられている住宅に対する書き手・住み手など第三者による住宅の評価。
例:  「商品化住宅の便利さからはほど遠いと言えるかもしれない」など
記述対象:
 何について書かれている記述かを示す。「建築の描写・説明」形式の中で、住宅のどの部分を記述しているか、何について描写しているかを「階段」「リビングルーム」「プラン」などの単語で表記した。表記する言葉はできるだけ文中から抜粋した。
要約:
 記述対象を定めた後、その文章の内容がどのようなものかを要約して表示したもの。「居室を連続させたプラン」・「日本家屋との類似」「生活を楽しむ」などと表示した。
キーフレーズ:
文章中で、文の内容がよく表れている部分を抽出した。
例 「この半屋外空間と居室を連続して使うことによって、テラスはリビングやダイニングとなる。」(妹島和世 岐阜北方住宅妹島棟についての記事)など
キーワード:
キーフレーズ中の建築用語や内容をよく表現する単語を抽出した。
例 天井高、ダイニング、明るい、光、空間 など。
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