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授業内容


2 表計算ソフトを使ったグラフの作成(その2)
前回使用した同じデータが、次のような形式で提供されていたとしましょう。
販売データ
まずは、このデータをExcelのデータの中にコピー&ペーストしておいてください。
一口メモ コピー&ペースト

コンピュータを使うときにいろいろなショートカットメニューを覚えておくと、便利なことがあります。その代表が、コピー&ペーストです。マウスの右ボタンを使ってもいいのですが、同じテキスト(文章)や画像を複製したいとき通常は、「編集」→「コピー」→「編集」→「貼り付け」という操作を行いますが、右手でマウスを使いながら、左手でキーボードを使って、素早い作業を行うことができます。
まず、コピーしたいテキストなり画像なりの部分をマウスでドラッグします。そこで、「Ctrl」+「c」(Ctrlボタンを押しながら「c」)押しをします。次に、それを貼り付けたいところまでカーソルを移動させて、「Ctrl」+「v」(Ctrlボタンを押しながら「v」)押し。これで、コピーすべき文章がどれほど多量でも、一瞬で複製されます。

 今回は、「ピボットテーブル」という便利な機能を使ってデータの集計を考えてみましょう。

本来、表形式にされる前のデータは、今回扱うような属性情報をもった形で与えられているのが一般的です。それをどういう形の表にしていくかは、表自体のイメージがしっかりできていなければならないのは、前回話した通りです。しかし、いろいろ試してみなければ、使いやすい表になっているかを学習できないのも確かです。そこで、ピボットテーブルという機能でいろいろな表を作ることを試して見ましょう。ピボットテーブルは次のような手順で作っていきます。

手順1) まず、データとして使用する範囲を指定します。ここで言う範囲とは、変数や見出しも含めています。ウィザードの中で指定することも可能ですが、最初に指定しておくほうが判りやすいでしょう。

手順2) 次に、「メニュー」->「データ」->「ピボットテーブルとピボットグラフレポート」を選びます。すると、ピボットテーブルのウィザードが立ち上がります。

手順3) ウィザード 1/3 では、「Excelのリスト/データベース」と「ピボットテーブル」のラジオボタンをチェックします。(次へ)

手順4) ウィザード 2/3 は範囲の指定なので、手順1で範囲を選んでいる場合はそのまま「次へ」を押します。手順1をパスしてしまった人はここで範囲を指定してください。(次へ)

手順5) ウィザード 3/3 では「新規ワークシート」のラジオボタンをチェックしましょう。(次へ)

これで、準備は完了です。ピボットテーブル用のワークシートが新たに挿入されて、ピボットテーブルのツールバーが立ち上がっているはずです。
ワークシートには、「ページのフィールド」「行のフィールド」「列のフィールド」「データアイテム」の指定が要求されています。そこへ、ツールバーの中に表示されている変数をドラッグ&ドロップ(右ボタンで掴んで持って行き、落とす)してやれば、いろいろなパターンの表を作ることが可能になります。

各変数には、リストが付いていて、その変数の中で必要なものを選ぶことが可能になります。


2 表計算ソフトを使ったグラフの作成(その3)
皆さんは、既にマクロ経済学の授業で、「ケインズの消費関数」というものを習っているかもしれません。それは、ある国における消費(正しくは貯蓄)と所得の関係式を、直線に近似することで表したものです。そこでは、現実のデータから理論上の直線へと導いていく線型回帰と呼ばれる手法が使われています。次の消費者グループのデータを用いて、Excelを使った、線型回帰の解き方を見てみましょう。先程と同じように、次のデータをExcelに写しておいてください。

消費関数データ

まず、Excelで、[ツール] メニューに [分析ツール] コマンドが表示されていない場合は、分析ツール アドインを組み込む必要があります。

分析ツールを組み込む手順は以下の通りです。

手順1)「メニュー」->「ツール」から「アドイン」をクリック。

手順2)分析ツールが 「アドイン」ダイアログ ボックスの 「アドイン」 ボックスに表示されない場合は、「参照」をクリックし、分析ツール アドインが保存されているドライブとフォルダ、およびアドインのファイル名 (Analys32.xll) を指定します。Analys32.xll は、通常、Office または Excel をセットアップしたフォルダの \Library\Analysis にあります。そこまでは想定していませんが、分析ツール アドインが組み込まれていない場合は、Excel のセットアップ プログラムをもう一度実行する必要があります。

手順3)「分析ツール」 チェック ボックスをオンにします。

分析ツールの使用法

手順1)「メニュー」->「ツール」->「分析ツール」をクリック。

手順2)「分析ツール」 ボックスの使用するツールをダブルクリックします。(今回は、「回帰分析」をチェックします)

手順3)入力範囲、出力先、および必要なオプションを設定します(残差のボックスは全てチェックしてみてください)。今回、消費がY軸(縦軸)、所得がX軸(横軸)になります。

今回の消費関数は、切片110.197(万円)、傾き0.665となり、当て嵌まりの良さを表す補正決定係数も 0.8 と高い値を示しています。


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